Ｐrincessの掟

決意

「百合亜様、最近あまり笑われなくなられましたね？」



「……そうかしら？」



私がそういうと私の心を見透かしたように目を細めた。　



「私は百合亜様に仕えて短いとはいえ毎日見ていました。だからこそ、百合亜様にはいつも笑っていて頂きたいのです。」



そう笑う中原は頼れるお兄さんのようでさっき止まったばっかりの涙がまた溢れてきそうになった。　



「………」



私は言葉に詰まってしまった。　



「百合亜様。時には自分の気持ちに正直なることも大切ですよ。」



「………」



私は最近、誰にも自分の気持ちを言ったことなかったかも。　



いろいろあったからでもあると思うけど、自分が傷つきたくないって心のどこかで思っていたのかもしれない。　



それに気付かなかった。



いつまでも殻に閉じ籠もってたらダメだよね？