小さな恋 …Small prince…
今日は、当日の3日前だとか言って
体育が2時間もあって。
「はい、そこ、走って!」
走ってって言われても無理だよ~!
まわりのみんなはわたしよりも
ずーっと先に行っちゃって、
一緒に走ろうって言ってた
莉緒子も先行っちゃってるし。
もう、走る気力なんて尽きたもん!
…先生に怒られつつも、のろのろと
走って、いつかゴール出来たら
良いなあ…なんて思ってたら。
そこから記憶がありませんでした。
* * *
「―…んー…」
目を開けたら一面真っ白で。
少し鼻を掠めた薬の匂い。
そして、まだ少しふらふらとした
感覚が思い出させる、記憶。