【短編】花学園
…………


「なに?」


まだ寮には着かない。

どれだけ距離があるんだろ・・・・


ってゆーか、さっきからあたしの横にいる人から、めっちゃガン見されてるんだけど。


「ね〜、思ったんだけどさ…」


水裏は、私の前に来て立ち止まった。

それに驚き、私も立ち止まった。


「美衣子って、メガネはずした方がカワイくね?」


そう言って水裏は、メガネをスーッとはずした。


その瞬間、少しドキッとした私。


すると、後ろからたぶん中学生のヤツらが走って来た。


・・・・この展開、ヤバいんじゃないのー?

水裏が持っている私のメガネが気になる…

『ドンッ!』

アタシの予想は当たった。

中学生は、みごとに水裏の肩に当たって、あたしのメガネは、海の中へポチャリ…


「おい!痛ってーなテメーらっ!!」

水裏は、すごい怖い顔をして、中学生たちのトコロに言った。


中学生たちは、何度も頭を下げて謝って、帰っていった。


…じゃなくって、メガネ!!

もうあそこじゃ取れないよ〜…


ってか速く水裏気づけよ。

こっちへ戻ってきた水裏。
まだ気っいてないみたい。

「あのさ・・・・メガネ・・・」

「あっ!!」


やっと気がついた。

自分の手に私のメガネがないってこと。


でも…遅っ


「まじごめん!取ってこようか?弁償しようか?土下座しようか?」


「いいよいいよっ。部屋に予備があるしっ」


「まじごめん!」



最悪だ。。。
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