あなたと私

最初の幸せ…

扉に手を伸ばしては、ひっこめ
伸ばしては、ひっこめ
何回この動作をしたんだろう…。





「何してんの?」

びくっ
声の低い冷たい一言…。


「理香子…?」

やばい…
大樹に会いに来たっておもってる。


「あぁ…由香に用事が…」

「そう…次教室移動だよ?行こう?」

笑顔の裏に見せる、悲しい表情。
騙されたって思ってるんでしょ?
もうすぐ、正直に話すから…
全部、全部、ちゃんと話すから…
もうちょっと待ってて…
ごめんね、理香子…
















傷つけちゃって






「でね、さっき返事貰って付き合うことにしたの」

「えー!まじ?よかったじゃん★」

理香子はちゃんと、笑ってくれた…
ちゃんと、祝ってくれた…
あんなに騙しちゃったのに…
もう大樹のことは忘れるね…
だからけじめをつけなきゃ…
ねぇ誰か?お願いがあるの

















───私に、勇気を下さい
< 25 / 27 >

この作品をシェア

pagetop