あなたと私
「おい!そこ席座れっ!」

眼鏡をはめた中年の先生が叫んでる。
その先生の注意で席に戻っていく周りの子。


「あの先生、私嫌いなんだけど…。」

「私も~先生はっ!嫌って感じ;」


私も理香子も、この先生は大嫌い。
キモイじゃん、レンズの分厚い眼鏡の先生なんて。


「あぁ…最悪…。」

「ね~…あぁ!瑠衣~っ!!」

「え?まじで?瑠衣も一緒?」

「あっ!理香子ちゃん、璃香ちゃ~ん★」


この頃の瑠衣は、本当大人しかったのに
何であんなに暴力的で反抗的な子に
なっちゃったんだろう…。
瑠衣っていうのは、双子の美衣のお姉ちゃん。


「まじやばいってこのクラっ…ス」

「うん★」


目の錯覚?私の気のせい?
瑠衣の隣の人と目が合ったのは…
ビックリした。
どうしてか、その人はどこか
大樹と似ていたんだ。
この時からだよ。
気になり始めたのは。




「はい、では今日はこれで下校です。さようなら。」


始業式の日は下校時間が昼前。
私等中学生には久々の楽園♪


「愛~★帰ろうっ!」

「おう、幸も一緒でしょ?」

「うん。」


こうして、始業式は終わった。

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