あたしの執事
「仲はいいよ…ちょっと親関係もあるけど」

「ダーリン!それ言ったら玲に殺されるよ。あ、千秋ちゃんなんでもないから。気にしないどいて」


ただ事ではないことを物語った今の梓さんの表情。何よりも気になった…彼氏だからというのもあるけど

アイツはあたしの執事で、その主人があたし。主人が執事のことを知っていなくてどうする。


「ちゃんと…話してもらえますか。その親関係」


あたしはきっぱりと言った。梓さんは俯き、司さんは申し訳なさそうな顔をする。


「……千秋ちゃん、それは玲から直接聞いて…私達が容易く言えるような内容じゃないの。立場じゃないの」


容易く言えるような内容ではない…?一体どういうことだろう。


「…」

「ホラ、千秋ちゃん黙っちゃったじゃない!どう責任取るのよ、司」


梓さんが司さんの腰を、腕で付く。あたしは、ただひたすら考えていた。

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