あたしの執事
「お前のせいで千秋に笑われただろーが」


ちょっとすねたような玲の口調。それに対し、梓さんはハンッと笑うと負けじと言い返した。


「そっれがどーかしたのよぉ?」

「キモ…つか、それ以上変なことしたら、喫茶店でのあのこと司に言うからな」

「あ~っだめ!ダーリンに言ったら殺すからね」


喫茶店?と首を傾げる司さん。あたしもそのまま2人を見続ける。

玲は手を交差させぐっと伸びをすると、あたしに手招きをし、呼び寄せた。


「雪子様に電話かけて、千秋」

「…それじゃあそろそろ、私達帰るわね。行きましょ、ダーリン」

「おう。またな、千秋さんに玲」


静かにドアが閉まる。時刻はもう夜の10時をまわっていた。


「外で…電話してくるね。ここ通話禁止みたいだし」
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