あたしの執事
あたしはそっけなくそう言い、持ってきた荷物の整理をしようと立ち上がる。


「暇ならアンタも手伝ってよね」

「かしこまりました」


振る舞いとしては、執事同様の価値はあると思う。だが、問題はこの曲がりくねった性格。

どうにかならないのだろうか?


「こちら半分は終わりました」

「ありがとう。もういいよ。後は1人で出来るから」

「…そーいやさ、お前も白菊通うんだろ?」


『一生、元の汚い口調に戻らなかったらいいのに』と願った矢先に変わってしまった如月の口調。

多少、気に食わなかったものの『うん』と返事をする。


「あっそ。やっぱりな」

「それがどうかしたの?」

「別に」
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