あたしの執事
叔母さんの優しい心遣いが、胸に染みた。


「ところで、千秋ちゃん。玲は千秋ちゃんに迷惑を掛けたりしないで、上手くやってくれてるかしら?」

「如月…さんのことですか?」

「ええ」

「彼はとてもいい人…ですよ。あたしとは、不釣合いなんじゃないかなと思うぐらい」


本当はその『間逆』を言いたい所だが、如月の『対処』が怖く、口に出来なかった。


「良かった。じゃあ問題ないわね。玲と千秋ちゃんは学校も一緒だし、仲が悪いと、それに伴った不都合も出てくるでしょ?だからね、心配してたの」

「え!?学校も一緒?」

「あら。玲からお聞きにならなかった?」


じゃあ先程、如月が言いかけてやめたのは…


「玲も嬉しいでしょうね。主をずっと見守れるんですから」

「…あの、念のため聞いておきますが、如月…さんの学年は?」

「あら、言い忘れてたわね。ごめんなさい。2年3組よ」

「ちなみにあたしのは?」

「2年3組よ」
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