あたしの執事
何が玲様だと突っ込む。


「今日も並ならぬほど華麗で素敵ですわ」

「そういえば玲様、社会勉強のため執事をやられてるそうですわよ」


社会勉強のために…つまりあたしは利用されてるということになる。


「…何それ、なんでアンタなんかに好きに使われないといけないんだよ」

「…どうかなさいましたか?千秋様」

「触んないで!汚れる!」


あたしは如月の手を勢い良く叩き潰す。腹の虫が治まらない。治まるわけがない。


「社会勉強!?ふざけんじゃないよ。よくもそんなちっさいことのためだけに、あたしを散々苦しめてくれたよね!」

「何のことでしょうか…?」

「あーもーその言葉にもうんざり。さっさと元にでも戻れば!?」


校舎の前でこれでもかというぐらいに喚き散らしたあたし。周りにとっちゃいい迷惑だ。


「ちょっと来い」


そう言った如月はこれまで見たこともないぐらい怒った顔をしていた。

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