あたしの執事
デレデレした気持ち悪く、だらしがないあたしの態度。

この一部始終をあの悪魔に見られてるとは知らずに…


「千秋様はあの殿方に興味がおあれるのですか?」


後ろから響く個憎たらしいハスキーボイス。確かに容姿ならコイツには劣るものの、あの礼儀正しさ。

絶対コイツになんか負けてはいない。


「べっつにぃ。でも、少なくともアンタよりは好きだけどね」

「ああいうお方が、お好きなんですね」

「そーよ。誰かさんみたく人を利用したりしないし?裏なんてサラッサラ、ありそうにないもんねぇ。つか、話しかけないでよ」

「趣味悪…」

「…なんか言った?」


本当にコイツはあたしを怒らせる天才だ。一生分かち合いたくない。


「如月のバーカッ!クソうんこ」

「お下品ですよ。千秋様。周囲の皆様がびっくりなさってますよ」

「どうでもいーんだよ!あたしはこんな温室育ちごめんだしね」
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