あたしの執事
「千秋ちゃんと玲も上手くといくといいわね。アイツ…素直じゃないから」

「あたしはまだ、自分の気持ちがはっきりと、分からないです」


俯き足早に話すあたし。それを見ていた梓さんは口元に手を当て、あたしに尋ねる。


「玲も玲だしねぇ。ちなみに玲はなんて言ってるの?」

「如月は…好きな人がいるとか、いないとか…でもまだ振り向かせきれていないとか」


その言葉を言った直後に、梓さんは噴出した。


「…何それ!それを玲は千秋ちゃんに言ってるの!?」

「ええ…まあ…はい」

「それなのに千秋ちゃん気づいてあげてないの!?玲、ドンマーイ!はは」

「?」


その直後、梓さんはあたしの肩をドーンと押した。


「千秋ちゃんが鈍いだけ。玲は素直だったわ」

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