隠し事
ガリッと瀧の唇を噛む。
微かに広がる鉄の味。
少し瀧が怯んだすきに
どんっと瀧を突き飛ばす。
「ってぇ……」
「な、に…考えてるの??私の気持ちも考えてよ!?話聞いてよ!?もう分かんない!!瀧の事分かんない!!他に女がいるんじゃないの??ならこんな事しないでよッ!!キスなんかしないでよ!?」
涙で瀧の顔がよく見えない。
いい大人が大声で泣きわめくなんてみっともないけど、いいんだ。
どんな形でも言いたいこと言えてる。