君にティアラ

ライバル

健吾から何回もメールも電話もあったけど。

あたしは出れないまま。

このままじゃ、ダメなのは分かってる。

だけどどう言ったらいいのか分からない。どう返したらいいのか分からない。

カーテンが閉められて薄暗い部屋。

ポタリ、と抱えた膝に涙が落ちる。

ああ、気が付いたらあたし、ずっと泣いてる。

泣いたままでも現状変わらないって知ってるのに。


健吾、健吾。

会いたいです。



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