君にティアラ
2人

電話

健吾の試合の日。

あたしは一人、部屋でカレンダーを眺めてる。

相変わらず健吾からはメールも電話も、何の連絡もない携帯を握り締める。

(健吾、もうすぐ試合だなぁ)

なんてボンヤリと時計を眺めてたら。

部屋に鳴り響く電子音。

慌てて掌の中を覗くと携帯の着信を知らせるランプが光ってる。

(ウ、ソ)

開いた携帯の画面に表示されてるのは健吾の名前だ。

慌てて通話ボタンを押す。

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