君にティアラ
「…何言ってんだよ。果穂が世界で一番可愛いに決まってんだろ」

(――え?)

あたしは目の前の健吾の背中を見上げる。

かぁ、と顔が赤くなるのが分かった。

健吾はそのままあたしを引き寄せてぎゅっ、と腕に抱いて。

「お前らが何が言いたいのか良く分かんねぇけど。オレが惚れてんのは果穂一人だ」

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