君にティアラ
「単にヒマだったから付き合っただけだし?」

有線が遠く感じる、狭い通路で。

先輩の声が、残酷に響く。


「なに妬いてんだよ。別れるに決まってんだろ。…最初からそのつもりだったんだし」

じゃあな、なんて短く挨拶をして先輩が通話を切る。

< 3 / 213 >

この作品をシェア

pagetop