君にティアラ
あたしはビックリして真上の顔を見上げる。

あたしを隠しながら気付かれないように、先輩が通り過ぎるのを見てるその顔に、ドキリとした。

男の人の顔だった。

あたしを隠しちゃう、大きな身体と頭に置かれた手から伝わる温もりにやたらと心臓が高鳴る。

顔が見れなくなってあたしはうつ向いた。


友達と話してる先輩の声間近でして。

一瞬、あたしは身を硬くする。

だけど直ぐに遠くなってく声。


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