『サヨナラの向こうにあるもの』



そんな気がしていた。



元気でいなくちゃ駄目だよ って言ったのは、優二だよ。


“いつか会える日”は、永遠に訪れる事はない。



「マリエさんの事は、結婚前に夫から聞いておりましたが、
一周忌を終え、荷物整理している中にこの手紙を見つけました。

夫が亡くなってしまった今、やはりこの手紙は、宛名の通り、
マリエさんのもとへ届けてあげたいと思ったのです。」



少し汚れた封筒には


「マリエへ」と書いてある。







そこには、十年前の優二がいた。
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