-三日月の雫-
それでもほとんど変わることの無かった雫希の表情。
公園の入り口から手招きする祖母さんの方へと踏み出した雫希の背中に、
「雫希っ。また明日」
精一杯明るい声で呼び掛けた。
その声に振り返った雫希は、
「明日も……遊べるの?」
不思議そうに呟き、大きな瞳に俺を映している。
「遊べるよっ。明日もその次も、ずっと遊べるよ」
一杯遊べば、父からの命令通り雫希と仲良くなれる。
そしたらきっと……自分も兄たちのように認めて貰える。
小さい頭で精一杯考えた返事は、
「うんっ! バイバイ尊っ。また明日」
嬉しそうに頬を染めた雫希の笑顔という思わぬ副産物を、俺の中に残していった。
俺と雫希の出逢い。
公園の入り口から手招きする祖母さんの方へと踏み出した雫希の背中に、
「雫希っ。また明日」
精一杯明るい声で呼び掛けた。
その声に振り返った雫希は、
「明日も……遊べるの?」
不思議そうに呟き、大きな瞳に俺を映している。
「遊べるよっ。明日もその次も、ずっと遊べるよ」
一杯遊べば、父からの命令通り雫希と仲良くなれる。
そしたらきっと……自分も兄たちのように認めて貰える。
小さい頭で精一杯考えた返事は、
「うんっ! バイバイ尊っ。また明日」
嬉しそうに頬を染めた雫希の笑顔という思わぬ副産物を、俺の中に残していった。
俺と雫希の出逢い。