Tales of Love
「それでは明日学校が終わるころに迎えに行きます」
「いいよ、学校終わったら私迎えに行くから。まだここらへんにも慣れてないんだし」

「すいません」

「大丈夫、じゃあまた明日ね!」

「おやすみなさい」

美里の姿が見えなくなるのを確認すると待ってましたとばかりにカズが口を開いた。

「なぁ正輝〜二人で何話してたんだよ?」

「内緒ですよ」

「いいじゃないかよ、俺とお前の仲だろ?大丈夫、黙ってりゃわかりゃしないよ」

「しょうがないなぁ、思い出ですよ」

「なんだよそれ、もっと詳しく聞かせろよ」

「これ以上は教えられませんよ」

「いいじゃねぇかよ、これでもくらえ!」

「ちょっ、雪玉投げないでくださいよ。それならこっちだって、それ!」

正輝の投げた雪玉はものすごい勢いでカズに命中した。

「さ、さすが記憶を失っていてもテル…きいた…ぜ、ぐは!」

「だ、大丈夫ですか?」

「平気、平気。今まで18年間くらい続けてきたんだから。これくらいで死にゃしないよ」

「鼻血出てますよ?」

「なぁ正輝、こうやってるとお前何か感じないか?」

「はい、すごく懐かしい感じがします!」

「やっぱりお前はテルなんだな。よし、家に着くまでに雪玉多く当てた方が勝ちな!」

「いいですよ!」
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