ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
「……今日は早かったな」
声のした方に視線を向ける。
「わああああん!
銀~!
聞いてよ~!
ミナキがひどいこと言うよ~!
ボク泣いちゃうから!」
「真広、うるさい」
キャンキャン泣きつくウザイのを無視して、声をかけてきた長身は俺の隣の席に静かに腰かけた。
「銀」と呼ばれたこの男。
本名は早渡部 銀爾(サワタベ ギンジ)。
180センチはゆうにある長身、綺麗な黒髪、切れ長な目が特徴的な男っぽい顔立ち。
性格はクールで冷静。
……そして毒舌。
一方、「真広」と呼ばれたこの男。
本名は谷地 真広(ヤチ マヒロ)。
身長はギリギリ170センチあるかないか、髪は暗めの柔らかい茶髪、そして子犬みたいな可愛いルックス。
性格は銀爾とは対照的に、バカでうるさくて異様に人なつっこい。
まあ……一応、こいつら俺の親友。