ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
 
花梨の寝顔を見つめた。


……本当に可愛い顔してる。


「……ムカつく」


花梨の頬に手を添えた。


赤い顔、荒い息遣い、額に滲む汗……。


「……誘ってんの?」


苦しそうに眠る花梨の首筋にキスをした。


ダメだ……。


花梨に触れれば触れるほど、なんだか変な気分になる。


こんな変な気持ち、今まで経験したことない……。


「俺の言うコト、なんだって聞くんだよな?」


花梨の耳元に顔を寄せた。


「なら……“ケンゴ”なんて忘れろ」


俺は杏子に渡された水の入ったペットボトルを手に取った。


「お前は……俺だけ見てればいいんだよ」


俺は水を口に含んで、そのまま花梨の唇を覆った。


 
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