ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
Karin/帰り道
優しく体を揺らされた。
「花梨」
……聞こえる。
「花梨、起きろ」
また聞こえる。
この甘くてハスキーな声。
この声を聞くと、私の胸はドキドキ音を立て始めるんだ……。
「ん、んー……」
「早く起きろ。
10秒以内に起きないと犯す」
「お、犯……ッ!?」
「起きてるならさっさと起きろよな」
思わず飛び起きた私を見て、ニヤッと笑う綺麗な顔。
「お前、爆睡しすぎ。
あーんなコトしても、こーんなコトしても起きないなんて」
「ふ……ふぇ!?」
あーんなコト、こーんなコト……って!?
も……もしかして、私が寝てる間に、そういう……!
一気に熱くなる顔。
「ミナキく……!」
「ぶっ」
「へ!?」
ミナキくんがケラケラと笑い出した。
「お前、顔真っ赤」