ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
「花梨」
扉から顔を出して、ミナキくんが「早く来い」って手招きしている。
「あ、行かなきゃ……!」
「うふふ。
あんなカッコいい彼氏、独り占めできるなんて……花梨ちゃんが羨ましいわ」
独り占め……?
ううん。
違うよ、先生。
……独り占めじゃない。
ミナキくんには他にもいっぱい彼女がいるもん……。
独り占めなんて、できないよ。
そんなこと考えたら、また胸がチクッと痛んだ。