ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
ミナキくんがピタリと足を止めた。
「お前……襲われたいの?」
「へ?」
すると、グッと腕を引っ張られて、私はミナキくんの腕の中に収まった。
「ミ……ミナキくんッ!?」
誰もいないと言えど、ここは廊下のド真ん中。
「そんな可愛い顔で、そんな可愛いこと言って……。
誘ってるわけ?」
「誘……?」
「……ほら、またそういう目で見る」
って言われても……。
どうしたらいいか分からなくて首を傾げたら、私を抱きしめるミナキくんの腕にさらに力が入った。
「……我慢できねーや」
ミナキくんの顔が近付いてくる。
「お前から、誘ってきたんだからな?」