ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
「送ってくれてどうもありがとう」
本当は、もう少し一緒にいたいなあ……なんて。
……でも、迷惑だよね。
ミナキくんは早く帰りたいよね?
「じゃあ……」
「バイバイ」って言おうとしたら、ミナキくんに腕を引っ張られた。
「ミナキくん!?」
「帰りたくねー……」
ミナキくんは私をギュッて抱き締めて、低い声で小さく呟いた。
心臓が大きな音を立て始める。
「ミ……ミナ……」
どうしよう……。
どうしよう……。
どうしよう……!
「……なんてな」
「へ!?」
すると、ミナキくんは私から体を離して、意地悪っぽい笑みを浮かべた。
「こう言って欲しかったんだろ?」
「な゙!?」
真っ赤になって固まる私を見て、ミナキくんはケラケラ笑い出した。
ていうか、なんで分かったの!?
ミナキくんエスパー!?