ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
次の日、いつもより早く起きた俺。
「兄ちゃん、今日起きんの早くね?」
リビングに行くと、先に起きていた弟が朝飯を食っていた。
「珍し。
今日なんかあんの?」
「……別に」
俺は弟の向かいの席に座ってロールパンを頬張った。
「兄ちゃんが早起きするなんて……今日、雪でも降るんじゃねー?」
「うっせーよ」
……言えねえ。
花梨にやるクリームパンとコロッケパンを買うために早起きしただなんて……絶対言えねえし。
「つーか、お前は毎朝こんな早く起きてんの?」
「ん。
だって部活の朝練あるから」
「ふーん……何部?」
「サッカー……って自分の弟の部活くらい覚えとけよ!」
朝からサッカーか。
さすが中学生……タフだな。