ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
「俺、そのクリームもっと甘くする方法知ってるよ」
ミナキくんは紙パックのココアを飲みながら、私のクリームパンを指差した。
「え?」
もっと甘くする方法?
そんなことできるの?
私がキョトンとしていると、ミナキくんはストローを唇に当てたまま小さく笑った。
「知りたい?」
「えっ?
うん、知りたい!」
私が大きく頷くと、ミナキくんはそっとココアを置いた。
そして……。
「……!」
私の唇に自分の唇を寄せた。
不意打ちだったため、なんの抵抗もできなかった。
いとも簡単に奪われた私の唇。
だんだん体が熱くなってきて、頭がぼんやりしてくる。
長い、長いキス。
でも、ただ長いだけのキスじゃなかった。
「!」
ミナキくんの舌が私の歯列を割って、スルリと口の中に入ってきた。
いきなりの事態に私の思考回路は完全に停止。
ミナキくんの舌は簡単に私の舌を見つけて優しく絡め取る。
私の口の中を優しく犯すミナキくんの舌。
それにされるがままの私。
口の中にほんのりココアの味が広がった。