ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
俺も早速パンフレットを広げて、一通り目を通す。
「ゾウ、キリン、シマウマ、ライオン……」
……やばい、ワクワクしてきた。
「ミナキくん!
私、ペリカン見たい!」
「ペ……ペリカン?」
どうしてまた微妙な……。
さっきまで俺に引っ張られていた花梨は、今度は俺を引っ張って駆け出す。
花梨に引っ張られるなんて……なんか新鮮。
「あ、ライオン!
花梨見ろ!
あっちにライオンいる!」
「え!?
どこどこ!」
いつの間にか俺は子供みたいにはしゃいでいた。
「ミナキくん!
あそこ!
キリン、キリン!」
「おお、すげー!
でけぇ!」
どんどんテンションが上がっていく俺に、花梨はニコニコ笑いながらついて来てくれる。
「花梨、次はどこに……って、あ……。
ごめん、疲れた?
ちょっと休むか?」
「ううん、全然!
すごく楽しいよ!
もうここまできたら動物全部見ちゃお!」
そう言って笑う花梨がすごく可愛い。