ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
「許せない……」
女の人の鋭い視線がミナキくんから私に向けられる。
「この女のせいね……?」
女の人はギッと憎々しげに私を睨み付けた。
女の人の鬼のような形相に身がすくみ上がる。
「こんなガキ臭い女にミナキが……?」
体が固まって、どうすることも出来ない。
蛇に睨まれた蛙、ってまさにこういう状況のことだと思う。
怖い……怖い……!
今にも襲いかかってきそうな女の人の殺気を感じて、体がガクガクと震え始める。
「許せない……許せない……許せない……!
こんなガキ、ミナキと吊り合わないわよ!
ミナキは私の……!」
女の人の手が私に伸びる。
「きゃ……!」
反射的に目を瞑った。