ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
 
銀ちゃんと私は毎日一緒に帰ってる。


小学校の頃から一緒に帰ってたせいか、高校生になった今でも一緒に帰るのが普通。


「で、何があったんだ?」


小さい頃から、銀ちゃんは私にとってお兄ちゃんみたいな存在。


「あのね……告白の練習、見られちゃったんだあ……」


「……告白って練習するもんなのか?」


銀ちゃんは不思議そうに首を傾げる。


「そっ……それでね!

見られちゃった人が問題なの!」


「誰」


「え、と……ミナキくん」


「ミナキ……って、俺のクラスの?」


「うん……そう。

もー、最悪!

変な女って思われてたらどうしよう!」


銀ちゃんは大きくため息をついて、私をちょっぴり冷たい目で見下ろした。


「ねえねえ、確か銀ちゃんってミナキくんと仲良しだよね!?

ミナキくん、何か言ってたあ!?」


「……別に何も」


「そっかぁ……」


でも、それはそれで、悲しいんだけどね。


ちょっとでいいから、私のこと気にかけて欲しかったかなー、なんて。


けどやっぱり、私なんかに興味持ってくれるわけない……か。


まあ、当然と言えば当然なんだけど。


 
< 25 / 214 >

この作品をシェア

pagetop