ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
銀ちゃんと私は毎日一緒に帰ってる。
小学校の頃から一緒に帰ってたせいか、高校生になった今でも一緒に帰るのが普通。
「で、何があったんだ?」
小さい頃から、銀ちゃんは私にとってお兄ちゃんみたいな存在。
「あのね……告白の練習、見られちゃったんだあ……」
「……告白って練習するもんなのか?」
銀ちゃんは不思議そうに首を傾げる。
「そっ……それでね!
見られちゃった人が問題なの!」
「誰」
「え、と……ミナキくん」
「ミナキ……って、俺のクラスの?」
「うん……そう。
もー、最悪!
変な女って思われてたらどうしよう!」
銀ちゃんは大きくため息をついて、私をちょっぴり冷たい目で見下ろした。
「ねえねえ、確か銀ちゃんってミナキくんと仲良しだよね!?
ミナキくん、何か言ってたあ!?」
「……別に何も」
「そっかぁ……」
でも、それはそれで、悲しいんだけどね。
ちょっとでいいから、私のこと気にかけて欲しかったかなー、なんて。
けどやっぱり、私なんかに興味持ってくれるわけない……か。
まあ、当然と言えば当然なんだけど。