ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
いくらミナキくんのことが気になるって言っても、橋本くんを忘れたわけじゃないんだ。
大体、ミナキくんが気になる理由は橋本くんに似てるからだし……。
私、まだ橋本くんのこと……。
橋本くんのこと……。
「あれー?
もしかして……銀爾じゃん!」
……え?
聞き覚えのある爽やかな声。
私の、大好きだった声。
まさか……?
「……橋本」
やっぱり……!?
「おう!
めっちゃ久しぶりじゃん!
元気してたか?」
こっちに近付いて来る男の子に向かって、軽く手を上げる銀ちゃん。
どどど……どうして!?
どうして橋本くんが……!?