ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
「あれ?
お前もしかして、花梨?」
橋本くんは私たちの席まで来ると、嬉しそうに笑った。
「あ、やっぱり花梨じゃん!
下向いてたから分かんなかった!
なんだよ、銀爾と花梨、お前ら相変わらず仲良いんだな~」
やっぱり、本物の橋本くんだあ……!
「橋本、何でお前がここにいるんだ」
「なんだよー。
ドーナッツ屋にいるんだから、ドーナッツ食いに来たに決まってんだろ」
私の心臓が激しく跳ねる。
びびびびびび……びっくりした!!!
まさか、このタイミングで橋本くんが現れるなんて……!
ううー……神様のいじわる!
私まだ心の準備が……。
「花梨ー?」
「ぅわッ!?」
突然、橋本くんが私の肩を叩いた。
「ぅわってなんだよ。
久しぶりなのに、ひでー奴」
久しぶりに見る橋本くんのスネた顔。
相変わらずかわいいなあ……。