ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
久しぶりに会った橋本くんは、中学の頃よりずっとたくましくなっていて、少しオシャレになっていた。
元々高かった背はさらに伸びて、腕も脚も筋肉の線がはっきり浮き出てる。
綺麗な顔はすっかり大人びていて、すごくりりしくて、短かった髪はいつの間にか伸びていた。
「なんか花梨変わったな」
照れくさそうに髪をかきあげる仕草に、また胸が熱くなる。
中学の頃と変わらない、照れると髪を触る癖。
「変わった……って?」
「ん、いや。
大人っぽくなったっつーか、女っぽくなったっつーか……」
「なにそれ!
私が前まで子供っぽくて男の子みたいだったってことー!?」
「そういうことじゃねーよ!」
橋本くんがパシッと私の頭を優しく叩く。
あ……。
またドキドキする。
これも中学の頃と同じ。
優しく私を叩く大きな手。