ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
「付き合って」……か。
目の前の女を、頭の先からつま先まで舐めるように観察する。
ゆるく巻かれた茶髪。
化粧濃いけど、顔は中の上。
短いスカートから伸びる骨みたいな脚。
胸は、まあまあ。
今時の女子高生の典型例って感じ。
……ま、いいか。
「いいよ、付き合う?」
女が驚いたように目を見開いた。
「え……でも、本当にいいの!?」
「なにが?」
「だ……だって、ミナキくんって彼女いるんじゃないの……?」
「なに?
それ知ってて告白してきたの?」
そう、確かに俺には彼女がいる。
しかも推定10人以上。
多すぎて自分でも把握しきれてない。
気付いたら増えてた。