ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
「嬉しいな。
呼び出してもらえるだなんて」
放課後、ミナキくんを屋上に呼び出した私。
結局、杏子の反対を吹っ切って、告白することにした。
「あの……その……」
緊張で上手く言葉が出ない。
「今日は、助けてくれてありがとう……」
「ん、いいえ」
ミナキくんがニコッと笑う。
「あの……」
大きく息を吸う。
速まる心臓の鼓動。
緊張と焦りと恥ずかしさで極限まで追い込まれる。
「あの……私……」
キュッと目を瞑る。
そして、思い切って言葉を吐き出す。
「ミナキくんがっ、テュキ!!!」
「……テュキ?」
沈黙が生まれる。
首を傾げるミナキくん。
あ、ありえない……。
噛んじゃったよお……。