ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
キス……?
キスって……キスって……。
えぇええぇえ───ッ!?
「まままま……待って!
待って、ミナキくん!」
「ン?」
焦る私とは対照的に、ミナキくんは余裕な表情。
「私、いきなり……キス、なんて……!」
「『キスなんてデキナイ』?
ふーん……。
なら別にしなくていいよ。
その代わり付き合うって話はナシになるけど」
ミナキくんはつまらなさそうにため息をついて、そんな心無い言葉をしれっと言い放つ。
「う……」
「でも、言うコト聞けるって言わなかったっけ?
アレ、嘘だったのかな?」
ミナキくんがたしなめるように私を見下ろしている。
何も言えなくて黙り込む私に、ミナキくんはニコッと笑いかけた。
「嘘つき」
「……!」