ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
ミナキくんの肩に手をかけて背伸びしたままの私と、目を丸くしているミナキくん。
私の顔とミナキくんの顔の間の距離は、わずか2、3センチ。
ち、近いよおーっ!!!
「……どうしたの?」
か、顔から火が出そう……。
ていうか、絶対出てる……。
「あの……背……届かなくて……」
恥ずかしくて泣きそうになる。
「かがんで下さい……」
私がそう言うと、ミナキくんはぷっと吹き出して、ゆっくりかがんだ。
背伸びしなくても届く位置に、ミナキくんの綺麗な顔がある。
「目、閉じててね?」
「ン」
激しく跳ねる心臓を必死に抑える。
息を止めると、心臓の音がより大きく聞こえた。
「……早く」
ミナキくんはそう言ったけど、早くなんてできるわけもなく……。
ゆっくり、ゆっくり……。
ミナキくんの唇に自分の唇を寄せた。