ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
 
「ミナ……んん!」


苦しくて、思わず口を開くと、ミナキくんの舌がスルリと入ってきた。


「……ッ」


逃れようとすればするほど絡まる舌。


息が出来ない。


体が熱い。


口いっぱいに広がる、甘いミナキくんの味。


頭がおかしくなる。


「ミ……ナキく……」


「……限界かな?」


ミナキくんが唇を離すと、どちらのものでもない銀色の糸が引いた。


それがプツンと断ち切れたのと同時に、私の体から力が抜ける。


「……本物のキスってのは、こうするんだよ」


ミナキくんが私の唇を舐める。


「かわいいな」


意識が朦朧としている私の頭を撫でながら、ミナキくんは甘い声で囁いた。


「……これからよろしくね、花梨チャン」


 
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