ラヴシンドローム~意地悪なkiss~
花梨の細い腕を掴む。
「え……ミナキく」
「妬いた?」
花梨の声を遮る。
そう俺が妖しく笑いかけると、花梨は唇を噛みしめた。
「妬いた?」
もう1度訊いてみる。
「妬いた」って言ってみろ。
「私だけ見てよ」って、他の女みたいに泣きついてこいよ。
そしたら「やっぱり女は鬱陶しい」って片付けられるのに……。
「……ううん」
しかし、花梨は俺の思い通りの答えを出さなかった。
「平気。
妬いてないよ。
ミナキくんがモテるの知ってるから」
そう言って笑う花梨が、どうしようもなく憎たらしい……。
「ミナキく……!?
きゃ……!」
掴んだ腕をグイッと引っ張って、俺は花梨を強引に抱き寄せる。
そして……。
「ん、ぅ……!」
乱暴に唇を奪った。