小悪魔的恋愛論
第三章
次の日、学校に行くと、皐が挨拶も無しに駆け寄ってきた。
「彩菜!!昨日、将太先輩と帰ってたでしょ!?」
「なんで、知ってるの!?」
「涼丞先生が出勤途中に見かけたって言ってたから…。」
え!?
涼丞先生が!?
「…彩菜?大丈夫?」
「だ…大丈夫!!しょ…将太は…只の友達なの!!より戻した訳じゃないから!!」
「彩菜…顔が真っ赤だよ…。将太先輩と何かあったの!?」
「何でもない!!本当に、何でもないから!!だぶん、只の風邪だよ!!熱あるのかも…!?」
皐は、疑いの眼差しで私を見つめています。
私はどうしたんだろ?
前は、恋愛に対してあんなに強気だったのに…
今は、涼丞先生に将太と帰ってる所見られただけで
こんなに動揺してる。
こんなの、私の恋愛論じゃ無いよ!!
だって、今までこんな事は一度も無かった。
初めて付き合った人も
初めて自分から告白して付き合うことになった人も
初めてキスした人も…
みんな好きだったけど、
只の遊びだった。
だって、恋愛はゲームと同じでしょ?
振って、振られて、駆け引きを楽しむ。
ギャンブルみたいなもの。