愛され彼女



返事ないと思ってたし、まして電話なんて驚くに決まってんじゃんか!
慌てて震える指で光り続ける携帯にでようとしたら……



切れた。



「あら…………?」


でるの遅かったかな…。まあ確かに指震えてでれなかったけどさあ!


待っててくれたっていいのにな…。


ボーッと閉じたままの携帯を眺めているとまた光りだした…!
深呼吸をしてあたしは震える指でボタンをおす…。


「……もしもし」


慌てる声を必死に抑える。


『…………律?』


いつもより低い声。その声があたしには甘く聞こえて心地良い。


「うん?」


< 181 / 226 >

この作品をシェア

pagetop