拝啓、ばあちゃん【短編】
次の日、俺は覚悟を決めて、もう一度ばあちゃんを訪ねた。


昨日あれから、いつも通り連れと集まって、いつも通りの時間を過ごした。


でも、頭をよぎるのはばあちゃんの事ばかりだったから。


「ばあちゃ〜ん!」


不安を胸に抱きながら、わざとらしいほどの明るい声で玄関先で叫ぶ。


そんな俺を迎えてくれたのは、ばあちゃんではなく、おばさんだった。


また何か言われるかと身構えた俺に、おばさんは気味が悪いほどの笑顔で言った。


「あら、久しぶり。おばあちゃんなら奥にいるから上がったら?」


拍子抜けした俺は軽く頭を下げ、大きく息を吸って、ばあちゃんがいる奥の部屋へと足を進める。


縁側でひなたぼっこをしているばあちゃんの姿を確認し、俺はもう一度大きく息を吸った。


「ばあちゃん…」


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