拝啓、ばあちゃん【短編】
チリンチリン…
風鈴の音が、まるでじいちゃんからの誘いのように鳴り響く。
「帰るわ」
壁の時計を確認して、俺は立ち上がった。
俺はばあちゃんが好きだった。
でもばあちゃんを嫌いになりそうな自分もいる。
何でばあちゃんはボケてしまったんだ。
何でばあちゃんは良くならないんだ。
何でばあちゃんはそんな悲しい事を言うんだ。
頭の中で様々な思いが駆け巡る。
そんなやりきれない思いで部屋を出ようとした俺の背中に、ばあちゃんの声が聞こえた。
「ごめんね」、と。
風鈴の音が、まるでじいちゃんからの誘いのように鳴り響く。
「帰るわ」
壁の時計を確認して、俺は立ち上がった。
俺はばあちゃんが好きだった。
でもばあちゃんを嫌いになりそうな自分もいる。
何でばあちゃんはボケてしまったんだ。
何でばあちゃんは良くならないんだ。
何でばあちゃんはそんな悲しい事を言うんだ。
頭の中で様々な思いが駆け巡る。
そんなやりきれない思いで部屋を出ようとした俺の背中に、ばあちゃんの声が聞こえた。
「ごめんね」、と。