拝啓、ばあちゃん【短編】
あの日、俺は武士達と合流すると、バイクをぶっ飛ばして海へと向かった。
夕暮れ時の人気のないそこは、俺達だけのプライベートビーチのようで。
パンツ一丁になり、海に入って行く武士達を、俺は砂浜に座りながら笑っていた。
30分ほどして、武士達が海から上がって来た頃には、辺りはすっかり暗闇に包まれていて。
来る途中にコンビニで購入したジュースとお菓子を両手に、俺達はくだらない話で盛り上がった。
その時、一人の女が思い出したように叫ぶ。
「優心君、今日誕生日やん!」
いつだったかナンパで引っかけて、数回体の関係を持った女だった。
ああ、そういえばそうだっけ。
俺でさえ忘れていたのに、一度そんな話をしただけで良く覚えているな、なんて思わず感心してしまう。
でもその一言で、急遽俺の誕生日パーティーのようになり、俺は人生で初めて友達に祝ってもらう誕生日を過ごした。
夕暮れ時の人気のないそこは、俺達だけのプライベートビーチのようで。
パンツ一丁になり、海に入って行く武士達を、俺は砂浜に座りながら笑っていた。
30分ほどして、武士達が海から上がって来た頃には、辺りはすっかり暗闇に包まれていて。
来る途中にコンビニで購入したジュースとお菓子を両手に、俺達はくだらない話で盛り上がった。
その時、一人の女が思い出したように叫ぶ。
「優心君、今日誕生日やん!」
いつだったかナンパで引っかけて、数回体の関係を持った女だった。
ああ、そういえばそうだっけ。
俺でさえ忘れていたのに、一度そんな話をしただけで良く覚えているな、なんて思わず感心してしまう。
でもその一言で、急遽俺の誕生日パーティーのようになり、俺は人生で初めて友達に祝ってもらう誕生日を過ごした。