色あせた花
―6限目―
数学担当の先生が
長々と意味不明なことを、話している。
私は先生の話を聞く気なんかない。
面倒だから。
聞いてるときの方が
珍しいかも。
私は、ぼーっと窓の外を眺めていた。
「……じゃぁ、窓側の1番後ろの席ー!
この問題、答えろ!!」
窓側の1番後ろの席―…
それは―…
私だ。
………最悪だ。。。
私はゆっくりと立ち上がった。
シーン…
皆の視線が痛い……。
「えーと……。」
運悪く、数学担当の先生は
むっちゃくちゃ怖いことで有名な先生だ。
ここで
『わかりません。』
なんて言ったら……。
やばい。
どーしよ……。
私は下を向いたまま
黙っている。
そのとき……
私の前に座っていた男子が小さいメモを
先生に見つからないように
私に見せていた。
そこには
問題の答えが書いてあった。
私は、ハッとし、
「えぇーっと……
【2】………です。」
「そーだ。正解だ。」
………なんとか………
乗り切った。。。
そういえば、
前の男子……
…………名前がわからない。
……まぁ、いいや。
……どーでもいい。
私の記憶によると、結構イケメンでモテる男子だ……。
多分…。
私はいろんな人に恨まれてる。
付き合ってた2人の彼氏の方が私に惚れて、別れちゃった彼女。
ある女子が好きだった男子は私が好きだった、その女子。
私によって、恋や愛が壊れた人達。
別に、償いがしたい訳じゃない。
別に、すきで生まれた訳じゃない。
別に、こんな顔で生まれてきたかった訳じゃない。
『死んでも別にいい』
って思ってる人間が
そんなこと気にしても、
しょうがないけどね。
………あー。
そういや、もうすぐ誕生日じゃん……。