色あせた花



―数時間後―




私は、ある大きなデパートの前で待っていた。



やけに心臓の音が大きい。














「美花っ!!!」





陵が私のもとへ、走って来た。








「ごめんっ。待った…?」

息遣いが荒い、陵。



「ううんっ。全然!!!」

久しぶりの笑顔の、美花。





陵も吊られて、笑う。

「じゃあ……
行くか。」












2人は、自然と手を繋ぎ、

歩き出した。






数時間後、あんな事件が

起こるとも知らずに―――……



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