その時恋は動いた。





訳のわからないまま
席についた。









「ぷぷ。魔王君臨してましたな、まめこ。」








「なんだかこれから波瀾万丈な匂いがしてきたよ、ひいこ。」










「「おはよう、夢羽ちゃん」」








「お…おはよう」







私を挟んで喋ってたのは
双子の神楽坂シスターズ。






右が姉のまめこちゃんで
すごい静かでミステリアス。







逆に左にいるのが妹ひいこ。
いつも走り回ってて
小学校で時が止まってるような、わんぱくの塊…









この二人が双子なんて
詐欺だよ絶対。








「ひいこはどうあれ、まめこちゃんが私にあいさつしてくれるなんて初めてかも」








「……そうかもね」







ひいことは普通に
喋るのに
それ以外の人にはやっぱり
シャイというか、ポーカーフェイス。










「ね、待てーい。うちも普段あいさつしないよ?」










「いやいや自信満々に言わないでよ。ひいこはあいさつする代わりに悪戯仕掛けてくるでしょうが」








「悪戯?やめてよねーその言い方!暇つぶしなんだから」








もっと最悪ですけどォォォ!


人で暇つぶしするなァァァァァ!







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