やさしい神の作りかた
キレイな黒髪が揺れては踊り、夏服のブラウスから出た、細く白い腕が目に飛び込む。


遠ざかるそれが愛おしくなって。


駆け出して思わず、俺はその腕を掴んだんだ。


そしてこう言った。


「一緒に行かないか?」


なつきは振りかえる。


「よろこんで」





俺たちの、全てはここから始まったんだ。




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